【注意】
鑑賞した後、勢いで書いたものを少しずつ修正した、鮮度高めの感想です。ネタバレ注意です。
また、個人的感想が含まれていますので、念のため閲覧注意です。
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2024年11月22日、公開初日に映画館で観ました。
ヘレディタリー/継承やミッドサマーのアリ・アスター氏が製作で、しかもA24とタッグを組むということで楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか。実は私アリ・アスター氏の作品ちゃんと観ていないんですよね…。観なきゃ観なきゃと思っているのですが…。私としてはA24の時点で不穏な雰囲気漂っているなぁっていうのと、ニコラス・ケイジ氏主演ということで(個人的には)久々だなぁと思ったんですよね。まぁ色々述べていますが例のごとく予告編みて面白そうと思ったんです。
ニコラス・ケイジ氏といえば…なんですけど有名なザ・ロックとかコン・エアーとか、私観たことなくて。いや世界的に有名な俳優だってことは知っていますよ!出演作品で私が観たことある作品ちょっと思い返してみたんですけど、内容がもう覚えていないレベルのものを含めると、マッチスティック・メン、ナショナル・トレジャーシリーズ、ウィッカーマン、ゴーストライダー、ノウイング、キック・アス…あれ意外と観たことある?な印象。ドリーム・シナリオの公式サイトを見てみると、100本以上の映画出演歴を持っているとのことで。凄いね。あ、あと吹き替えのイメージとかですかね。
前置きはここまでにして感想を述べていきますね。
えっと…。怖い話かと思ったら悲しい話でした。ニコラス・ケイジ氏の演技力もあってか謎の現象・世の中に翻弄される主人公ポールが可哀想すぎるなぁって。あ、怖いというか不気味な演出は多々ありますよ。これは共感できるといいますか、夜になると不安になる部分がありますよね。部屋の隅とか通路の先とか…人がいそういなさそうな感じとか、何気ない日常の音とか。とにかくこういった音や空間の演出が不気味な雰囲気を出していて良かったです。
突然多くの人の夢に現れて、突然有名になったポール。何もしていないのにもてはやされたりメディア出演したり広告代理店的な企業と商談したりと、良いことばかりではないものの良い方向には向かっているから、そりゃウキウキしますよね。でも夢の内容は変わっていき「何もしていない夢」から「人を襲う」悪夢になっていく。もちろんポール自身は現実世界で何もしていない。でも勝手に大炎上して世間の目は厳しくなっていくのキツイ。普通の生活をおくることが出来なくなるってかなり最悪よ。家族との関係も悪くなるし…。おまけに論文パクられて発表されるわでね。もうね、とにかく可哀想なんですよ。何もしていない、でも世間は彼をもてはやし、一転して嫌うようになる。ポールも悪夢を見るシーンで「もうやめてあげて!」ってなった(ここのニコラス・ケイジ氏の演技でこっちも泣きそうになりました)。SNS・ネットで勝手に盛り上がっちゃうのは実際に現実でも起きているから、その怖さは十分に分かる。
で、急にノリオというサービス・製品の宣伝ビデオが流れて、え?ってなったよね。でもこの宣伝ビデオで少しクスってなっちゃったんですよ。なんでかって、あのポールの謎現象から生まれた事業なんですよ?ブラックユーモアな感じが出ていて。哀れでしょもうこれ。しかも「ポールとは違い悪夢を見せません」みたいな宣伝もしちゃってさ笑
一方でポールはカルト的な意味で有名になっていたのであった。はぁ…これが謎の現象に翻弄された彼の人生かぁ…良いのか悪いのか。どこまでも可哀想なんですよ。しかも最後が…以前妻が見たいって言っていた夢を、ノリオで再現するって…。夢を叶えてよかったね!…よかったね…。ってどういう気持ちで観たらいいんだ!感情ぐっちゃぐちゃになるよ!
あ、あとですね。パンフレットにはニコラス・ケイジ氏のインタビューがあります。自分自身もミーム化された経験をし、これを演技に活かそうと思ったとのこと。素直に「良い経験でしたね」って言えないんですけど、俳優として演技に活かそうという考えが成程と感心しました。
怖い(というか不気味)要素あり、ブラックユーモアあり、悲しい物語あり。鑑賞後は何とも言えない感情が渦巻いておりましたが、面白かったです。
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今回はこれでおしまい。